新村堂にて「新青年」と春山行夫を

新村堂古書店*1は、平塚に行くたび必ず立ち寄る店。今回は、春山行夫春山行夫の博物誌」(平凡社)を4冊と、大正14年の「新青年」(博文館)。

宝石〈1〉 (春山行夫の博物誌)宝石〈2〉 (春山行夫の博物誌)クスリ奇談 (春山行夫の博物誌)紅茶の文化史 (春山行夫の博物誌)

春山行夫は以前から気になっている著述家だが、いまいち全貌がつかめない。詩人、「詩と詩論」発行、『セルパン』『雄鷄通信』の名編集長、多数の文化史的著作。著作のリスト・参考文献・年譜は、「日外アソシエーツの「ISBN:4816911375」を見れば大体は判る筈だが。

新青年」は大正15年十月特別筯大号(第七巻第十二號)。口絵部分一枚欠のため、非常な安価で購入した。資料として目次を転載しておこう。「パノラマ島奇譚」と「あやかしの鼓」と「テキサス無宿」と「五階の窓」が同時掲載されている凄さを見よ!(旧字は新字新かなにした。)。

  • 表紙 松野一夫
    • ブールワ゛ール(三色版)
  • 口絵
    • 一尾のうなぎ(漫画)
    • パノラマ島奇譚
    • 五階の窓(欠)
    • チンピラ探偵(欠)
  • 創作
  • ギブスン戯曲集(英)ウィルフリッド・ギブスン 谷譲次 訳
    • 肌着
    • 海辺の家
    • 路頭
    • 火災報知機
  • 随筆
  • フランス短編集
    • クロードの復習 エドモン・セ
    • 誤解 アルフォンス・ドオデ
    • 月光曲 ヂユヴェルノア
    • ある芝居の筋 フランソワ・コッペ
  • 漫画 被告と判事と弁護人
  • 話のたね
  • おせっかい 大森起雄
  • 食後の話 谷譲次
  • 五階の窓解答(甲種)を読みて 一記者
  • 所感 夢野久作
  • 晩餐後の話 城昌幸
  • 翻訳
    • 二仙切手 (米)エドウィンサムスン
    • 赤いハンケチ (英)ミルトン・バレス
    • 犬の学校 (英)ウオドハウス
    • 数字 (米)L・フォウクナア
    • 酒盃を傾けつゝ (米)ウイリアムスン
    • 埋れた宝  (英)T・C・ブリッヂス
  • 連載小説
  • あやかしの鼓(懸賞二等当選) 夢野久作
  • 五階の窓(甲種一等当選) 緒方慎太郎

その他にも「壇一雄全集」「美術手帳(創刊号)」などに食指が動いたが未購入。いずれもお買得な値付だった。